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クルージングに行ってからというもの、
ばあちゃんはクルージングが入った観光ツアーを探しているみたいだった。
どうもばあちゃんもクルージングにはまったらしい。
俺が観光ツアーに行かずに、クルージングに行っていたら
バカにしていたくせに。
でもまぁ、またひとつ生きがいができてよかったぜ☆
ばあちゃん、クルージングが入った観光ツアーだったら
俺も行くぜ。
ついでに、ツアーの友も行くぜ(笑)。

ツアーの友とは、忙しくてなかなか連絡が取れてなかったけど
ついさっき電話がかかってきて、
いい観光ツアー見つけたらから行かないかって誘いがきた。
とりあえずパンフレットを送ってもらうことにした!
最近観光ツアーに行ってなかったから、少し行きたくなってきたところだったのだ!!
気に入ったら、ばあちゃんも誘って三人で行くか!!
ところで行き先はどこなんだろう??
パンフレット見るまで内緒にしておくって言っていたが・・・。
気になるぜ。
ツアーの友の家からだったら、あさってには届くかな・・・。

観光ツアーにハマっているばあちゃんをクルージングに招待してみた。
ばあちゃんの誕生日だから、奮発してディナークルージングなんぞにしてみた。
どうだ、俺。すごいだろ☆
ばあちゃんは函館でクルージングに乗ってきたものの、
ディナークルージングは初めてだったらしい。
乗った最初はずっときょろきょろしていた。
その点俺は乗りなれてるので、そんなばあちゃんを見守っていた。

観光ツアーのほうがいいって言ってたばあちゃんも
乗ってしばらくしたら、クルージングもいいねなんて言い出した。
俺の言ったとおりだ。観光ツアーもいいけど、クルージングもいいのだ。
ディナーも豪華でどれもおいしかった。
ばあちゃんの口にもあったみたいで、よかった。

ばあちゃんが誕生日だったから、内緒でケーキを頼んでおいたのだ。
スタッフさんがケーキを持ってきたときの嬉しそうな顔は忘れられない。
ばあちゃん、いつもありがとうな。
これからも長生きして、また観光ツアー一緒に行こうな。
クルージングでもいいぜ。

初体験の観光ツアーが気に入った俺は、2回目の観光ツアーにも参加した。
もちろんばあちゃんと一緒だ。
ばあちゃんがいると観光ツアーの参加費が浮く(笑)
ばあちゃんは金持ってるから俺を誘惑するのだ。
もちろん俺は誘惑に乗るのだ!!

俺はその観光ツアーで”友”を見つけたのだ!
まさか、まさか、おばちゃんが目立つ観光ツアーになんと俺と似たやつが混ざっていた。
ここでは観光ツアーで出会ったそいつを”ツアーの友”と呼ぶことにしよう☆☆☆
ツアーの友は俺のふたつ年上で、フリーターである。
俺なんかより観光ツアーにはまっている。
観光ツアーにも参加するけど、ひとり旅も好きらしい。
観光ツアーで行った場所が気に入ると、のちにひとりで行くらしい。
ばあちゃん達の相手も楽しいが、やっぱり若い方が身軽でいい。
そして、びっくりするくらい気が合う。
若いのにひとりで観光ツアーに参加してるくらいだから、めちゃくちゃノリがいいのは言うまでもない。
色々行っているので、話題も豊富である。
ツアーの友は誰とでも打ち解けて、世話焼きで俺と似ている。
が、俺よりも、どちらかというとうちのばあちゃんと同じにおいがする(笑)
さらになんとツアーの友はなんと一人でディズニーランドにも行くらしい!!
変わっているじゃないか!!!!
あそこは子供なら家族、大人なら恋人と行くところである。
さすがにひとりでディズニーランドに行く気にはなれない・・・。
したがって、ツアーの友を尊敬するのである(笑)

その観光ツアーが、意外と楽しかったのだ。
観光ツアーの朝、天気は上々。
俺は少しウキウキしていた☆
観光ツアーはバスに揺られて、何箇所か回る定番の観光ツアー。
大方の予想通り、若い兄ちゃんは珍しく、まずはおばちゃん連中にちやほやされた。
悪くない(笑)
ばあちゃんはばあちゃんで初めこそ俺を自慢していたが、あとは自分が観光ツアーを楽しむのに夢中になっていった。
観光ツアーは秋の味覚狩りなどの体験型のものや、名所の観光、買い物や、豪華な食事といったごく普通な感じの流れだった。。
初めはバスの乗り降りの際など、照れくさかったが、割とけろっとした性格の俺はすぐに雰囲気になじんでいた。
そうだ!ばあちゃんに負けずに、俺も楽しまなければ!!
観光ツアーでは当たり前の時間に縛られるのはイヤだと思っていたが、これがなかなか☆
次から次へとスケジュールが決まっていて思ったよりもノリもいい。
そう、世の中ノリだ!!

そして、この観光ツアーで何よりも気になったのは、添乗員?がおじさんだったことだ。
イメージは観光バス=おねえさんで、おじさんではない。
しかし、ガイドではなくツアーガイドなのだから、おじさんもありなんだな。
このおじさんは只者ではない!!
つかみはばっちりだった。
もうその後は、おばちゃん達の心をわしづかみにしていた。
もちろん、俺の心も( ̄▽+ ̄*)
プロだ!プロである!!
この点では、観光ツアーも学ぶものがある(笑)

こうして俺は観光ツアーにはまっていたのである。

うちのばあちゃんはかなりファンキーだ!
子供のころからだが、特に大人になってから接するばあちゃんはかっこいい。
オレの友人受けもいい。
シモネタもかなりウケる!!
10年前にじいちゃんに先立たれてからも、一人でたくましく生きている!
といっても、そこそこ資産はあるので、気ままに楽しく暮らしている。

そんなばあちゃんは最近観光ツアーにはまっている。
あの観光ツアーに!
少し前までは、ツアーではなく、気ままにあちこち行っていた。
されが暇つぶしに申し込んだ観光ツアーに参加して以来、はまってしまった。
俺に言わせれば、観光ツアーなんかより、自由に旅したほうが楽しいに決まっている!
と、観光地を巡る観光ツアーを甘く見ていた(^^ゞ

そう、あの日までは…

その前に、ばあちゃんだけじゃなく、少し俺の紹介をしよーう☆
俺は今年20歳になる学生。
勉強もしている。バイトもしている。毎日楽しく生きている。
周りに言わせればいわゆる世渡り上手らしく、幅広く、特に年配の方にかわいがられている。
そんな俺は小さい頃から、ばあちゃん子だった。
ばあちゃんは自分の遊びに俺を連れて行っては俺を自慢していた。
俺も大人の世界が嫌いではなかった。
しかし、高校生の頃からばあちゃんと遊ぶことはほとんどなくなっていた。

それが、あの日。
ばあちゃんと一緒に観光ツアーに行く予定だった友人がキャンセルになったのだ。
そこでたまたま家にいた俺に観光ツアーへの白羽の矢が刺さったわけなのだ。